旬のテーマを第一人者が忖度なく一刀両断。歯切れの良い論で問題の本質を浮かび上がらせます。週刊誌『日経ビジネス』の連載
シリーズ
直言極言

完結
113回
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来年の課題は北方領土交渉
自由民主党が再び与党へと返り咲き、次々と新たな政策を打ち出した2013年。第2次安倍晋三内閣が掲げた経済政策「アベノミクス」は長らく低迷していた日本経済を上向かせつつあるように見える。賃金上昇や雇用回復など真の経済の底上…
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食品偽装はチャンスだ
2020年の東京オリンピック開催が決定して3カ月が過ぎた。東京商工会議所の招致活動に協力してきたこともあり、開催が決定した時は深い達成感を覚えた。だが次の瞬間、手放しで喜ぶ気持ちはぐっと引き締まった。
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「ポストスマホ」の勝ち方
家電メーカー各社は身に着けて使うコンピューター「ウエアラブル端末」に本腰を入れ始めた。スマートフォンの次に来るデバイスとして、期待が高まっている。
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成長のヒントは戦前に宿る
日本が成長を遂げるヒントが、戦前の姿に隠されている。最近その思いが強まってきた。現在は、戦前の日本の仕組みの多くが、「悪しき慣習」と評価されている。
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“1人から支援”が生む活力
先月、女子アイスホッケー5カ国対抗戦を横浜市のスケートセンターで観戦した。来年2月のソチ五輪への出場をいち早く決めた「スマイルジャパン」の代表戦である。スケートセンターに行くのも初めてなら、アイスホッケーの試合観戦も初め…
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NISAの国民ファンドを
来年から始まるNISA(少額投資非課税制度)口座の獲得競争が、証券会社と銀行を中心に繰り広げられている。1人1口座なので、どの金融機関も顧客の抱え込みに熱が入るわけだ。
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「中間層急増」に対応せよ
シンガポールのリー・クアンユー公共政策大学院のキショール・マブバニ院長は同国の国連大使などを歴任した国際関係論の論客だ。そのマブバニ氏が今年上梓した1冊の書『The Great Convergence(大いなる収斂)』…
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今後世界が背負うリスク
世界の不安定化のリスクは時とともに変わっていく。冷戦時代の米ソ衝突は、両国が大量の核兵器を保有し、双方の殲滅につながる「恐怖の均衡」によって抑止されてきた。
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ルール軽視の末路
尖閣諸島や竹島など、この数年で日本の領土を巡る問題が深刻化している。国境問題に端を発する周辺諸国との関係悪化について、リベラリスト(自由主義者)からは次のような意見も聞かれる。
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アジアの富裕層を攻略せよ
わが国の政府は農林水産物・食品の輸出額について、現在の5000億円を2020年までに1兆円にするという目標を掲げている。農林水産物・食品の輸出では、トップは米国で、これにオランダ、ドイツ、フランスが続く。
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規制緩和を骨抜きにするな
一般用医薬品(大衆薬)のネット販売を巡る議論が続いている。厚生労働省の検討会では新ルールが決まりつつあるようだが、全面解禁から逆行しているように思える内容も多い。
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臆面なく「イクメン」
「オムツ替えは父親として当然のこと」。2週間の育児休暇を取った英ウィリアム王子は、米CNNのインタビューで臆面もなく“イクメン(子育てに積極参加する男性)”ぶりを語った。
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異常気象をチャンスに
「この夏は異常気象だった」。気象庁の異常気象分析検討会は9月、今夏の気候についてそう発言した。全国927の観測点のうち125地点では最高気温を更新し、18地点はタイ記録。74地点で最低気温を更新した。さらに高知県四万十市…
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悲喜劇的ムラ社会の中の光
メキシコへ何度か行った中でも衝撃的だったのは、1985年9月19日に発生したマグニチュード8.1のメキシコ大地震。直後、首都メキシコ市にいた。市街地ビル群の信じ難い塑性変形崩壊など、約1万人死亡の大惨事となった。
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この勢いで難題を片づける
2020年の東京オリンピックとパラリンピックの開催が決まった。その瞬間、日本中がパッと明るくなった。結構なことである。
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悪法を「良い増税」に変える
来年4月に消費税率を引き上げるべきかどうかを巡って、幅広い議論が行われている。これに関連し、以下の3点を提言したい。
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対日警戒心を払拭せよ
最近の国際会議で日本の「右傾化」が頻繁に言及され、時には「国粋主義」といった言葉で安倍晋三内閣の姿勢を批判する場面に出くわす。このような声に対して、「日本がまるで戦前の軍国主義に戻っていくような言い方をされるのはおかしい…
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中韓以上の外交戦略を
東アジアは、世界有数の紛争地域である。この夏、ロンドンに講演に招かれた。テーマは「日本の右傾化」について。日本で広がるヘイトスピーチや現職閣僚の靖国神社参拝、安倍晋三首相が進めようとしている憲法改正などについて、欧州は「…
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早慶の入試は5科目で
リーダーは自然には育たない。積極的に育てる必要があるのだと痛感している。先日、「日本の次世代リーダー養成塾」に登壇し、約170人の高校生たちから、真剣な質問を投げかけられ、思いを新たにした。
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“個”のモノ作りが広がる
「キックスターター」というウェブサイトをご存じだろうか。個人やベンチャー、中小企業が様々な製品アイデアを掲載して、共感したインターネットユーザーから資金を調達して製品を開発、販売する。不特定多数の人がインターネット経由…
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