シリーズ
編集長の視点/取材の現場から

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米中は「談合」するか 世界の頭脳を巡る争い
徹底抗戦か談合か──。ある業界で国内最大手企業の経営幹部の自宅前。夜の宴席から帰ってきた幹部と立ち話をしていました。話題は業界2位のA社について。4位メーカーと統合し、新たな最大手になると発表しました。そのA社に対する戦…
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究極の水割りの作り方 「山崎」より「角」で
サントリーの山崎蒸溜所でチーフブレンダーの方に一番おいしい水割りの作り方を教わったので、ご紹介しましょう。もう20年以上も前の話なので、当時かわいがってくれた広報の方に再度確認しました。
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知られざるアメリカ史 コロンブス以外の発見者
ヨーロッパ人でアメリカ大陸を発見したのは1492年のコロンブスだと教わりましたが、これは事実ではないそうです。アメリゴ・ヴェスプッチでもありません。コロンブスの500年も前にアメリカ大陸北部に上陸し移住していた別の人たち…
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不人気だったドコモ NTTに課された使命
NTTがNTTドコモを完全子会社にします。会社を設立した1990年代前半は先行きが見えなかったドコモ。グループ人事を担当していた幹部は「ドコモへの異動を言い渡すのが嫌だった。説得が大変でよく恨まれた」と振り返ります。国を…
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新幹線生みの親の胆力「斜陽産業」の常識破る
先日もJRのOBの方が杯を傾けながら「あれは気の毒だった」と振り返っていました。1964年の新幹線開業時のテープカット式典。「新幹線生みの親」といわれる元国鉄総裁の十河信二さんが招かれず、自宅のテレビでその様子を見ている…
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西川善文氏に呆れられる 誠実を徹底できるか
親しみを感じていた知人や仲間が亡くなると、思い出が浮かんでは消え、ただただ残念で茫然とするばかりです。三井住友銀行の初代頭取だった西川善文さんにもその時が来てしまいました。
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デジタルは国家なり、もう失敗は許されない
新政権の大事な任務の一つは日本のデジタル化。デジタル庁には電子行政だけでなく、産業を支えるデジタルインフラをどう構築するか、司令塔の役割を期待したいところですが、森政権のe-Japan構想から20年。「掛け声ばかりで何も…
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コロナ禍だからこそ 再び追いつけ追い越せ
先日、日本経済新聞に毎年恒例の世界シェア調査が掲載されました。2019年の各種製品・サービスが対象で、日本企業がシェア1位だった品目は7つ。この調査が始まった時も同じような水準だった記憶があり、調べてみると調査を開始した…
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首相が英雄になる日 日本再興に必要なもの
首相に就任して初の登院の際には与党からの歓迎の声も少なかったといいます。第1次世界大戦のガリポリ作戦で何万人という兵を失い、首相就任直前に指揮したノルウェー作戦にも失敗したウィンストン・チャーチル英元首相の評価は、当初は…
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大手汽船を殺した銀行 「コロナ恐慌」に見る本性
命を断たれる場面はそれが人でなくても目を背けたい気持ちになります。2015年9月28日。海運国内5位だった第一中央汽船が◯◯銀行によって息の根を止められました。第一中央汽船がその銀行に持つ口座を一方的に凍結され運転資金を…
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100円均一の元祖は今 見えない道に踏み出す
100円均一で人気のダイソーは2001年に海外展開を始め、わずか20年で20カ国以上に2000店超を出店しました。海外でも親しまれる低価格均一のビジネスモデル。実は、三越と双璧を成す高級百貨店の高島屋が100年近くも前に…
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トヨタの過労死に学ぶ カイゼンは止まらない
三河安城駅で新幹線を降りたのはその時が初めてでした。2002年にトヨタ自動車の工場で働いていた班長が事務作業中に亡くなり、遺された奥様に会うためにご自宅に伺ったのです。
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「ジョブ型」は成功するか 仏作って魂も入れる
「どうせ何年かすれば『役に立たなかった』となるのでは」話題のジョブ型人事制度を日経ビジネスで取り上げると、こんなご意見をいただくことがあります。確かに、コンサルに勧められて導入しても期待した効果を得られない企業が多いこと…
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世界を最も変えた人 経営の神様に教え乞う
第2次世界大戦が終わってから間もなく75年になろうとしています。この間、世界に最も影響を与えた人は誰でしょうか。
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次期iPhoneで考える 振り子は次の時代へ
米アップルが今年発売するiPhone全機種の表示装置が有機ELになりそうです。少し残念なニュースです。30年ほど前、奈良県のシャープの工場でELのパネルを初めて見ました。
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シュンペーターの「予言」 資本主義は生き残るか
世界が時代の転換期を迎えていることはもはや疑いようがなくなっているように思います。経済や国際関係における変化が新型コロナウイルスによって増幅・加速されているさまを私たちは見せつけられています。
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トヨタの経済合理性 情けは人のためならず
トヨタ自動車とスズキの提携が深化しています。インドでトヨタがスズキ製ハッチバックを販売したのに続き欧州でトヨタ製SUVをスズキが販売します。この提携の伏線は過去にスズキが直面した2度の経営危機にあります。
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日産社員に必要なもの 「共犯者」としての自覚
日産自動車が2020年3月期決算で6000億円を超える巨額の最終赤字となりました。まるでデジャビュを見せられているようです。世界シェア10%を目指す「グローバル・テン」を掲げ、海外市場の攻略にアクセルを踏んだ日産は身の丈…
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世界恐慌から学ぶ道標 見える人には見える
「支えるものは何もなかった。下落、下落、下落の一途である。立会場からあがったどよめきの声は恐怖の呻き声へと変わっていった」。1931年に書かれた『オンリー・イエスタデイ』には世界恐慌への引き金になった米株式市場の大暴落の…
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知らぬ間に経営破綻 絶望の前にできること
「あの会社はもう潰れてしまうんじゃないか」。ある会社の本社部門がこんな話で盛り上がっていたそうです。2001年9月14日のこと。経営再建に取り組んでいたダイエーの中間決算が売上高、利益ともに想定を下回ったというニュースが…