シリーズ
編集長の視点/取材の現場から

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文革から半世紀の分配政策
「政治は血を流さない戦争であり、戦争は血を流す政治である」(毛沢東)「黒い猫でも白い猫でも、ねずみを捕るのが良い猫だ」(鄧小平)
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大ぼら吹きから資本家への転身
大ぼら吹き、ペテン師、人たらし、革命家……。孫正義という人物を評する言葉はいくつもあります。織田信長と坂本龍馬をこよなく愛する孫さんは、こうした人物評を喜んで受け入れてきた感があります。そんな孫さんが昨年の株主総会で「資…
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寅年にリベンジ誓う猛虎軍
2022年の干支(えと)は「壬寅(みずのえ・とら)」。壬には「陽気をはらむ」、寅には「春の草木が芽吹く」という意味があり、厳しい冬を越えて春の芽吹きが訪れる年になるのだそうです。コロナ禍という虎口を脱して経済を再始動させ…
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「値上げは悪」から脱しよう
今号の特集は「貧しいニッポン 安売り経済から脱却せよ」。四半世紀の間、デフレから抜け出せず、賃金も上がらない日本人の購買力が新興国並みに落ち込んでいる──。そんな現状を分析しました。
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ネットの深淵をのぞく時
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」。19世紀のドイツの哲学者、フリードリヒ・ニーチェの言葉は、どこか現在のネット社会を言い当てているようです。今号の特集では、ネット上に残した様々なデータによって個人の…
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危機はどこにも去っていない
日本人は欧米人と比べて遺伝子的にネガティブな性格なのだそうです。セロトニンという脳内物質の分泌量が少ないため、不安を感じやすいのだとか。
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人ごとではない人材DX
英オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授は論文『雇用の未来』の中で「今後20年で米国雇用者の47%の仕事がコンピューターに奪われる」と指摘しました。ITの進化や人工知能(AI)の普及で、銀行の窓口係や電話販売員だ…
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東芝を導くリーダーの不在
「自分は聞いていない。誰かがやってくれるだろう。組織のエネルギーを燃焼させるために、まずこの2つの言葉を追放しよう」戦後、石川島播磨重工業(現IHI)や東京芝浦電気(現東芝)の社長を歴任し、経団連会長も務めた土光敏夫さん…
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若い時の苦労は買ってでも
「若い時の苦労は買ってでもせよ」。説明の必要がない日本のことわざですが、海外にも同じような言葉があります。英語なら「Heavy work in youth is quiet rest in old age.(若い時の重労…
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航空2社 再生競うステージに
わずか1年で売上高が3分の1になる恐怖とはどれほどのものなのでしょう。ANAホールディングスと日本航空(JAL)の2021年3月期の連結売上高は前期比でそれぞれ6割強落ち込みました。
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脱炭素市場争奪 まだ序盤戦
10月31日から英グラスゴーで開かれる第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)。石炭火力の廃止を打ち出せない日本は厳しい立場に立たされそうです。2019年のCOP25では国際環境NGOから不名誉な「化石賞」…
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防衛産業の疲弊はリスク
「私が大事だと思うのは、安倍晋三首相が米国から大量の兵器を購入することだ。それによって米国には雇用を生み、日本には安全をもたらす」2017年11月の日米首脳会談でトランプ前大統領はビジネスマンぶりをいかんなく発揮し、日本…
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最強のマーケターの価値観
「マーケティングとは価値観だ。顧客に伝えるべきは商品の性能や他社より優れている点ではなく、我々が何者で、何のために存在しているかだ」1997年、スティーブ・ジョブズ氏が倒産の危機にひんしていた米アップルに復帰し、新しいマ…
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DX、守りから攻めへ転換を
DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を初めて提唱したのは2004年、スウェーデンのエリック・ストルターマン教授です。「デジタル技術で人々の生活が根底から変わる」という論文ですが、04年といえばまだ米フェイス…
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変わり続ける日経ビジネス
今号から誌面をリニューアルしました。変更点は大きく4つ。1つ目は表紙デザイン。メインタイトルが大きな文字で分かりやすいデザインに刷新しました。2つ目は誌面構成。編集部が毎号最も力を入れる「特集」を増量し、巻頭に置きました…
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ガラパゴスの日本 いつか来た道再び
「『ガラケー』と呼ばれるのはとても不愉快」。10年ほど前、NTTドコモの『iモード』の名付け親、松永真理さんにそう言われました。
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地球と地域の環境 どちらも守れるか
道路際にぽつんと置かれた持ち主のない三輪車。誰もいない事務所でほこりをかぶり色あせた2年前の新聞紙。日付は2011年3月11日──。
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江戸300年都市とスーパーシティ
世界の都市総合力ランキングでロンドン、ニューヨークに次ぐ3位の東京。もし17~18世紀にこの調査があったら、「江戸」が断トツの世界1位だったのではないでしょうか。1590年、関東に転封された徳川家康は鎌倉でも小田原でもな…
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妙手か悪手か 商機生む非常識
「皆がマイナス思考に陥っているときにこそ、違う視点から市場を見つめ、大胆に行動することこそがマーケティングの真骨頂である」。現代マーケティングの父といわれるフィリップ・コトラー氏の言葉です。
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集積から分散時代 新結合は起きるか
ニューヨーク、ロンドン、上海など編集部の海外支局長を集めて議論するリモート会議を定期的に開いています。早朝、夜間など各地の時差はあるものの、それぞれ自宅から気軽に世界中とつながることができる働き方は、コロナ禍が生んだ新常…